当院では経管栄養管理中の患者様で痰や咳が多い方、
誤嚥性肺炎を合併される方に対して合併症予防のための
経管栄養プロトコルを作成し、患者様の管理に役立てています。
この取り組みは2020年日本臨床栄養代謝学会(JSPEN)において
JSPEN YOUNG DOCTORS AWARDの表彰を受けました。
2022年現在、その成果として統計学的に有意な
誤嚥性肺炎合併抑制効果を認めています。
この研究成果については近く、欧米の医学雑誌で御報告致します。
また、この研究を続けていく中で胃に届いた食物が胃から排出されるのに異常を認める胃排出遅延という病態が栄養管理を妨げていることが分かってきました。
すでに文献では報告されていますが、
糖尿病性の胃排出遅延やパーキンソン病に合併する胃排出遅延は難治性であり、
そういった患者様の管理においても当院では工夫を行い、合併症の少ない管理を目指しています。
2022年の日本栄養代謝学会、日本外科学会で
上記について御報告させて頂きますが、
経管栄養管理でお困りになっておられる方がおられましたら
いつでも当院へ御相談いただければ幸いです。
医師・医学博士 匂坂正孝